既存顧客のリピート育成は事業の利益体質強化

既存顧客リピート育成戦略

既存顧客のリピート購入が増えなければ、会社は利益を出すことができません。
なぜなら、新規顧客は最初に顧客獲得コストが掛かるので、そのコストを既存顧客のリピート購入で埋め合わすことができなければ、何も会社に残らないからです。そのため、既存顧客の育成は、事業の利益体質強化と直結しています。

リテンションにおける究極のゴールは、「チャーンレートの低下」と、「LTVの向上」です。
2つのゴールですが、チャーンレートが低下すると、自動的にLTVが向上しますので、チャーンレートを制覇することが全ての解決に繋がります。

獲得した新規顧客が100%リピート購入してくれれば、チャーンレートは0%で最高の成績です。しかし、実際の現場は時間の経過に比例して、既存顧客がリピート購入をしなくなります。アクティブ状態から抜けて行ってしまう既存顧客を減らし、より多くのアクティブ顧客を維持することが、リテンション戦略の要になります。

多くの会社はこんな悩みがあります

  • 獲得した新規顧客が2回目購入しない (ステップアップしない)
  • チャーンレートが高すぎて新規顧客の獲得ができない(既存顧客が増えない)
  • 1ヶ月チャーンレートが異常に高い(すぐに飽きる)
  • 歴史の長い既存顧客も浅い既存顧客と同様にチャーンする(定着しない)
  • 既存顧客の平均リピート購入単価が下がってきている(客単価の低下)

メールをたくさん送るだけではリピート購入しない事実

「たくさんメールを送ればいつかまたリピート購入してくれるのではないか」
「色々な内容のお知らせを送れば何かしら引っ掛かるのではないか」
これは売り手側の発想です。

この発想が元では、既存顧客からの売上を増やそうと、毎回売り売りメールを送りたくなります。が、顧客にとっては、まだそこまで好きでもないのに猛烈アタックが続けられている状況です。これでは良かれと思って出しているメールが、逆に多くの既存顧客を遠ざけて、チャーンを引き起こします。

足りないのは「ファン熱量」です。
まだそこまで好きになっていない既存顧客のファン熱量をフォローアップで上げて行くことが重要であり、メールの回数が重要ではありません。きっちりとファン熱量を上げれば、今までチャーンしていた何割かの既存顧客は、ファンの仲間入りになり、その後のリピート購入に発展し、会社の利益体質を強化できます。

既存顧客のリピート育成は『ファン熱量理論』で解決

既存顧客の分類もファン熱量の度合いで分類するのが最適です。
大きな熱量の分類としては、

  1. 定期的に買ってくれる既存顧客
  2. イベント毎に買ってくれる既存顧客
  3. 毎年1回も買ってくれない既存顧客

となります。

事業経営においては毎月のキャッシュフローを安定成長させることが大切です。
したがって、①定期的に買ってくれる人、を増やしていくことが事業の継続的な成長に結び付きます。

②イベント毎に買ってくれる人、も大切なのですが、やはり再購入期間が開いてしまうと関係値も冷め易くなります。
確実に来年も買ってくれる保証がありません。
準備が必要な在庫の数も不確かなので、多めに用意することになり、過剰在庫になりがちです。
このような不確かな既存顧客を増やして、そこに事業のキャッシュフローを期待してしまうと、安定的な成長が難しくなります。

③毎年1回も買ってくれない人、は疎遠になってしまった人で、もはやキャッシュフローを当てにすることはできなく、そもそもここまで落とさないという戒めの数になります。

これをさらにオペレーションベースで細かく分類すると以下のようなマトリックスになります。

会社としては、既存顧客の購入頻度が徐々に落ちていく様子をリアルタイムで捉えられた方が、何かしらの手の打ちようがあります。
この何かしらの手を打っていくことがリテンション施策であり、その基本となる方法が『ファン熱量理論』です。

ファン熱量理論でチャーンレートを下げて既存顧客のLTVを向上させる。
これがジェンワイのリテンション戦略です