クーポンの発行も、いい面ばかりではなくて
顧客に割引やプロモーションを提供するクーポン。
お客さんは安く商品が買え、サイトとしては購入を迷う顧客の背中を押すことができて皆満足…のはずなのですが、クーポンコードの漏洩・不正利用という問題があり、ことはそう簡単ではありません。
クーポンコードが漏洩してしまうと、意図しない割引が適用され、収益に影響を与えたり、評判を損なう可能性があるのです。
漏洩してしまう経路と、その影響
クーポンコードの漏洩とは、一般には公開されていない、もしくは特定の顧客専用のクーポンコードがネット上で公開されたり、許可されていない個人と共有されたりすることです。
発行されたクーポンコードがクーポンサイトなどで共有されると、当初のキャンペーンの設計では意図していない範囲で広がってしまい、想定しない量の割引が発生して売上計画に悪影響を与えることがあります。
このようなサイトから入ってきた割引目当ての購入者は、割り引かれた商品のみが目的のため常連の顧客になる可能性は低く、ただただ安売りをしただけに終わってしまいます。
設定段階からできる対策
それでは、クーポンコードが漏洩したとしてもその影響をできるだけ抑えるためには、どのような方法が考えられるのでしょうか。
以下の例はShopifyストアのクーポンコード発行機能を使用した対策ですが、基本的にはどのサービスでも同じことが言えると思います。
- 一意の、ランダムに生成されたクーポンコードを使用する:
推測や複製が困難な一意のクーポンコードを使用することで、権限のない個人がそれらにアクセスすることがより困難になります。 - クーポンコードの使用回数を制限する
クーポンコードの使用上限を設定することで乱用を防ぎ、意図した購入回数にのみ割引が適用されるようにすることができます。 - クーポンコードの有効期限を設定する
特定の日付後にクーポンコードを期限切れにすることで、漏洩した後にいつまでも使われ続けることを防ぎます。 - 顧客固有のクーポンコードを使用する
特定の顧客・グループに割引を提供したい場合は、それらの顧客のみが使用できる固有のクーポンコードを作成します。
つまり、
ランダムな文字列で出来た、決められた回数・期間・顧客にしか使えない
というクーポンコードは、漏洩したとしても影響が少なく抑えられ、
すぐに推測でき(OPENSALEなどの文字列)、何回でも・いつまでも・誰にでも使える
というクーポンコードは、漏れてしまうと非常に弱いということになります。
考えてみると、非常に当たり前の話ではあるのですが。
以上が、設定段階で可能なクーポン漏洩対策です。
その他には、「クーポンコード追跡ソフトウェアを使用する」という手段もあります。
疑わしいクーポンコードの使用を監視し、ブラウザのクーポン機能拡張をブロックしたり、流出元のサイトを推測したりと、費用はかかりますが、より積極的にクーポンコードの不正利用対策を行えます。
Shopifyをお使いの場合、app storeで「coupon leaks」と検索してみると、興味深いappを見つけられるのではないでしょうか。