離脱防止のためには決済方法の選択肢が重要になる

支払い方法の選択肢は多い方がいい(基本的には)

前回はキャッシュレス決済に対応することが今後重要になってくるのでは、ということを書きましたが、そもそもキャッシュレス決済に限らず、決済方法の選択肢を増やしておくことは、売上に直結するために大変重要です。ネットショップでの支払いではクレジットカードが選択されることが多いので、そこに対応していれば良いと考える方も多いでしょう。

しかし、ネットショッピング利用状況と決済手段に関する調査では「ECサイトを利用する際に、希望する決済方法がなかった場合」の調査結果は、「購入しない」が20.2%、「別サイトで購入する」が43.2%と、合わせて6割を超えます。

決済方法の選択肢が少ない、というだけでせっかくの顧客を逃している=機会損失となりますので、そのとりこぼしはできるだけ少なくしておきたいもの。
すべての決済方法に対応するというのは現実的ではありませんが、離脱防止という観点からも、顧客によく使われそうな選択肢は確保しておきましょう。

では実際にどのような決済方法が選ばれているのか、大まかに見てみましょう。

決済方法に関する年代別の傾向

先の調査を見ますと、年代別で、利用したことのある決済方法に傾向があるということがわかります。

15-19歳:成人と比べてクレジットカードの所有率が低いため、コンビニ支払いなどの前払い決済が一番多く50%、ついでクレジットカード、電子マネー、後払い決済となります。
クレジットカードの申込み条件が「高校生を除く18歳以上」と、多くのカード会社で規定されているためかと思われます。

20-39歳:クレジットカードの利用率が多く79%、ついで電子マネー決済30%、代引き、前払い決済が選ばれています。

40-49歳:クレジットカードの使用率が上がり86%、ついで代金引換、銀行振込が多くなります。電子マネーの使用率はやや下がり27%。

50歳以上:クレジットカードの使用率は更に上がり91%、ついで代金引換、銀行振込、後払い決済と続きます。電子マネー使用率は更に下がり22%になります。

現実的な支払い方法の導入

すべての年齢層に対応していくのであれば、

クレジットカード / 前払い決済 / 電子マネー決済 / 後払い決済 / 代金引換 / 銀行振込 / キャリア決済

など、全てに対応できるのが理想かもしれませんが、実際にそうしようとしても、いたずらに導入費用や運営コストが膨らみますので現実的ではありません。また、決済方法によってはカート側で対応していない場合もあります。

先に書いたとおり、適切な決済方法がない場合は43%の顧客はほかサイトでの購入を行います。
競合他社に顧客を奪われる機会を減らすためにも、自社のサービスを利用するターゲット顧客の年齢層・商品の価格帯・運用コストなどを考慮して決済方法の導入優先度を決め、対応しているカートを選んでいくと良いでしょう。


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