在庫切れでのマーケティング法→在庫切れ商品ページが秘めるSEOとマーケティングの新たな可能性
邪魔な在庫切れ商品。でも見方を変えてみると…
在庫切れ、もしくは販売を停止した商品というのは、ECサイトを運営しているとどうしても発生します。
一時的に在庫切れになっている場合は「在庫切れ」と表示しておき、再入荷時に販売を再開すればよいのですが、シーズンものや限定品で再入荷が見込めず、販売を再開させる予定のない商品も存在します。
そんなページを、ただ置いておく意味はあるのでしょうか?
削除してスッキリしたいところですが、そうするべきではないという意見が、サイト「Practical Ecommerce」の記事に掲載されていましたので、その大筋を以下に紹介してみましょう。
SEOと在庫切れ商品ページについて
在庫切れ商品のページは、長い間SEO担当者の頭痛の種になっていました。
販売を再開させる予定がないのであれば、ページを削除し、在庫がある他の商品に集中したいところです。
しかし、ページがGoogleにインデックスされており、特に他サイトなどから被リンクがある場合そうはいきません。オーガニック検索から流入を生んでいる可能性が高いからです。
商品について検索した利用者があなたのサイトにたどり着いたとき、彼/彼女らをがっかりさせないため、原則として以下のことはしないようにしましょう。
- 404エラーを表示する、つまりページが存在しない。
404ページを見たほとんどの利用者は、Googleの検索結果に戻ってしまいます。 - ページを(例えばトップページなどに)リダイレクトする。
リダイレクトは、トラフィックとリンクの辻褄を合わせてくれるかもしれませんが、それ以上に訪問者を混乱させてしまいます。
一般的には、以下の方法が最善でしょう。
- ページを生かしておき、Googleにインデックスされるよう維持する
- 訪問者にもGoogleにも、在庫切れの商品であることを明示する。
ページを生かしておくべき理由とは
商品ページを生かしておくことで流入を維持し、訪問者に代替商品の購入や、メール登録を提案することができます。検索から流入した訪問者は、購入したい商品イメージが明確なので、誘導が効果的に働きます。
また、商品が入荷した際にも、ページが生きていればすぐにトラフィックを回復させることができます。
したがって、以下のようにしておくべきでしょう。
- 商品が再入荷した際には、訪問者にそれが分かるように知らせる。
- 今後販売の再開がされない商品の場合は、商品ページから、類似関連商品へと誘導する。
- 必要なら、誘導する関連商品の価格を下げる。
商品の状態に透明性を
商品の状態を明確にしておくことは、訪問者とGoogle双方にとって有益な試みです。
商品が売り切れたとしても、明確にその旨を表示し、訪問者の失望を最小限にとどめましょう。
- 在庫がないことを明示する。
- 可能であれば構造化データのItemAvailabilityプロパティで、OutOfStockやSoldOutなどのオプションを設定する。
- ナビゲーション、サイトマップ、フィード、関連商品リストから、品切れの商品を削除する。
その商品が再販売されない場合は、すべての内部リンクとサイト内検索からそのページを除外する。
例外も
場合によっては、簡単に解決できないものもあります。例えば、商品の性質上、頻繁に入荷と品切れを繰り返すような商品のページは、Googleを混乱させないために、noindexタグの設置が必要かもしれません。
また、Googleはサイトの変更内容を反映させるのに時間がかかるため、頻繁なリダイレクトや、二転三転する404などの混乱は避け、SEOのために安定した状態を保ちましょう。
ともかく、忘れてはならないのは、カスタマーファーストということです。
以上が記事の大まかな内容でした。
流入が見込める以上はページを削除せず、訪問した人に、検索時に期待していたものと似たような商品を提示するべきという考えかたは、覚えておいて良いかと思います。